日本政策金融公庫の新創業融資制度を解説
ロゴ出典:日本政策金融公庫HP

日本政策金融公庫の「新創業融資税度」って何?という質問にお答えします。

日本政策金融公庫から創業融資を受けようと考えているけど、新創業融資制度がよくわからないと思っていませんか?

日本政策金融公庫のホームページを見てもよくわからないんですよね。

そこで、長野市の創業融資専門家の公認会計士・税理士の丸山が、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」について解説したいと思います。

新創業融資制度について

無担保・無保証が適用されるオプション

日本政策金融公庫の「新創業融資制度」というのは、条件を満たせば他の融資と組み合わせて使うことのできるオプション制度のことです。

たとえば、公庫の「新規開業資金」を用いて創業融資を申し込むときに、新創業融資制度をオプションとして付けることができるんですね。

新創業融資制度をオプションとして付けることで、「無担保・無保証」で融資を受けることができます

電気屋さんで、掃除機とかの家電を買う時に、保証期間を延長するオプションをお付けしますか?って聞かれることありますよね。

追加の保証料を払うと、保証期間を延長してもらえるわけですが、掃除機の本体が新規開業資金で、延長保証のオプションが新創業融資制度というような感じで考えてもらえればいいんじゃないかと思います。

また、家電の延長保証に料金がかかるのと同様に、新創業融資制度の場合は、「無担保・無保証」で融資してもらえるけれども、金利が少し高くなります

新創業融資制度を利用するときの要件

新創業融資制度を利用するときの要件は、以下のとおりです。

利用できる人 次の1~3のすべての要件に該当する方
1.創業の要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方
2.雇用創出等の要件
「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方(既に事業を始めている場合は、事業開始時に一定の要件に該当した方)
なお、本制度の貸付金残高が1,000万円以内(今回のご融資分も含みます。)の方については、本要件を満たすものとします。
3.自己資金要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方
ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとします。
資金の使い道 新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金
融資限度額 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
返済期間 各種融資制度で定めるご返済期間内
利率 日本政策金融公庫主要利率一覧表
担保・保証人 原則不要

出典:日本政策金融公庫HP 

なんだか、いろいろと要件があって難しいなあと感じるかもしれませんが、シンプルにまとめると以下のとおりになります。

  • これから創業する、または事業を始めて2期以内であればOK
  • 借りるお金が1,000万円以内なら、雇用創出等の要件はない
  • 融資希望額の1/10以上の自己資金が必要

融資希望額が1,000万円を超える場合

融資希望額が1,000万円を超える場合で新創業融資制度を利用するには、以下の雇用創出等の要件のいずれかをみたす必要があります。

1.雇用の創出を伴う事業を始める方

2.技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める方

3.現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する方
(1) 現在の企業に継続して6年以上お勤めの方
(2) 現在の企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方

4.大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める方

5.産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方

6.地域創業促進支援事業又は潜在的創業者掘り起こし事業の認定創業スクールによる支援を受けて事業を始める方

7.公庫が参加する地域の創業支援ネットワークから支援を受けて事業を始める方

8.民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方

9.前1~8までの要件に該当せず事業を始める方であって、新たに営もうとする事業について、適正な事業計画を策定しており、当該計画を遂行する能力が十分あると公庫が認めた方で、1,000万円を限度として本資金を利用する方

10.既に事業を始めている場合は、事業開始時に前1~9のいずれかに該当した方

自己資金が不要となる場合

以下の場合は自己資金が不要となります。

1.雇用創出等の要件3.~8.に該当する方

2.新商品の開発・生産、新しいサービスの開発・提供等、新規性が認められる方
(1)技術・ノウハウ等に新規性が見られる方(別途要件あり)
(2)経営革新計画の承認、新連携計画、農商工等連携事業計画、地域産業資源活用事業計画、地域産業資源活用支援事業計画又は経営力向上計画の認定を受けている方
(3)新商品・新役務の事業化に向けた研究・開発、試作販売を実施するため、商品の生産や役務の提供に6ヵ月以上を要し、かつ3事業年度以内に収支の黒字化が見込める方
(4)中小企業等経営強化法に基づく中小企業の新たな事業活動の促進に関する基本方針に定める新たな取り組みを行い、2年間で4%以上の付加価値額の伸び率が見込まれる方(別途要件あり)

3.中小企業の会計に関する指針または基本要領の適用予定の方

適用にあたっての注意点

  • 法人成りは、個人事業主としての期間も考慮される

事業を始めてから2期以内であれば利用可能ですが、事業の開始時点は、個人事業主であった期間も含まれます。

したがって、個人事業主として事業を行っていた期間、法人として事業を行っていた期間、あわせて2期を超えると適用できませんのでご注意ください。

  • 自己資金はしっかり貯めておく

必要な自己資金は融資額の10分の1以上で、一定の要件に該当する場合は自己資金が不要で申込みが可能です。

しかし、融資の審査時には自己資金がどれ位あるか?という点は見られますので、できるだけ自己資金を貯めておくようにしましょう。

自己資金は3割以上欲しいところではありますが、どうしても自己資金が足りない場合は、過去に勤めた企業と同種の事業経験が長い場合などは挽回可能なこともあります。

新創業融資制度の解説は、以上です。

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