会計freeeフリーで預金口座の帳簿付け(経理)を効率化する

こんにちは。

長野市の公認会計士・税理士の丸山大介です。

会計帳簿の入力って面倒ではありませんか?

私は、会計と税務の専門家ですが、それでも経理って面倒くさいと感じることが多いです。

専門家でも面倒くさいのですから、皆さんが面倒くさいと感じるのがとてもよくわかります。

というわけで、今回は預金口座の帳簿付け(経理)業務に絞って、クラウド会計ソフトfreeeを使って効率化する方法について解説したいと思います。

会計freeeで預金口座の帳簿付け(経理)を効率化する

ネットバンキングを今すぐ使いましょう!

結論から申し上げると、効率化のためにはインターネットバンキングが必須です。

まだインターネットバンキングに登録していない場合は、今すぐ登録しましょう。

もちろん私もネットバンキングを利用していますし、ネットバンキングを使わないという選択はないと思っています。

ネットバンキングを使うメリット

預金通帳の記帳?そんなのやらなくていい

ネットバンキングを利用していない場合、預金口座を会計帳簿に入力するには、ATMに行って通帳記帳する必要があります。

経理のためにATMに行くんですか?

ぶっちゃけ、私はやりたくないです。その時間無駄です。

ネットバンキングは、入出金の履歴をインターネット上でみることができます。

入出金を確認するためにわざわざATMへ行く必要はなくなります。

入力業務の効率化ができる

預金口座の帳簿付けで面倒くさいと感じるのは、「入力」に関するものだと思います。

通常、預金口座の帳簿付けは、通帳を見ながら、入金か出金かを確認し、日付、金額、取引内容を入力します。

そして、入力が終わったら、試算表の預金残高と通帳の残高が一致しているか確認するというのが一般的ではないでしょうか。

ネットバンキングを使うと、入出金の履歴を自動で会計freeeに取り込むことができますので、取引日・金額・取引内容の入力が不要になります。

取込された明細のサンプルは下のとおりです。取引日・取引内容・金額・残高が取り込まれているのがわかるかと思います。(画像をクリックすると拡大できます。)

明細をクリックすると登録画面になりますので、原則として勘定科目や消費税区分が間違っていないか確認して登録すれば終了です。

登録された仕訳帳はこちらです。

借方)水道光熱費 課税仕入10% 貸方)○○銀行 対象外

として登録されているのが分かるかと思います。

 

そして、ここで気づく方もいるかもしれませんが、登録の際に貸方・借方というものが出てきません。

出金は貸方だっけ?借方だっけ?みたいなことが起こりにくいわけです。

もちろん、仕訳プレビューを見ながら入力する機能も実装されていますので、経理慣れした方も安心できるかと思います。

 

さらに、会計freeeには「タイムライン」という機能があります。

会計ソフトの預金残高と、ネットバンキングの実残高があっているかを確認できる機能です。

タイムラインを見れば、帳簿と預金の実残高がどこでずれているのかがすぐにわかりますので、わざわざ通帳の残高と会計ソフトの残高を比べて見る必要はありません。

入力業務の自動化ができる

実は、入力業務を自動化できる方法もあります。

会計freeeで自動化できる対象は限られてきますが、例えば水道光熱費の引き落とし、事務所家賃の引き落としなど、毎月定型的に発生する取引というのが必ずあると思います。

そういったものは、そもそも入力すら行わずに自動で登録するように設定することができます。

例えば、中部電力からの引き落としがあった場合、水道光熱費として自動で登録するようにルールを設定しておけば、ネットバンキングの明細が取り込まれた瞬間に水道光熱費として自動で登録が行われるのです。

これは凄く便利な機能です。

また、自動登録ルールには、取引を推測する機能というものもあります。

取引の推測は、預金口座の明細をクリックした際に勘定科目などを自動で選んでくれるようにするための機能です。

取引の推測は登録を自動で行う機能ではありませんので、自動で登録されるのは不安という方は、取引の推測ルールを登録するだけでも勘定科目などを選択する手間が減り効率化できると思います。

振込みのために銀行へ行く必要なし!

ネットバンキングを利用していない場合、支払いの時に銀行やATMに行くことになるかと思います。

私は、支払いのためにATMや銀行に行くのが嫌です。

行く時間も、待っている時間も無駄だと感じます。

ネットバンキングを利用すれば、支払いをネットですることができます。

税金の納付についても今はネットバンキングでできますので、わざわざ納付書を持って銀行窓口に行く必要もないわけです。

振込手数料が安い

ネットバンキングは振込手数料が通常と比べて安く設定されています。

振込手数料の節約という点でメリットがあります。

ただし、銀行によってはネットバンキングの利用料が月額で発生する場合がありますので、そこは注意が必要です。

会計freeeで預金口座の帳簿付け(経理)を効率化するコツ

ネットバンキングを使うと経理業務の効率化が可能というのはわかっていただけたかと思いますが、効率化をするためにやった方がいいことについても解説したいと思います。

現金払いはやめて口座引落し、口座振替を利用する

水道、ガス、電気代など、口座引落とし(口座振替)を利用できるものは利用しましょう。

口座引き落としにしておけば、預金口座の取引として取引明細が会計freeeに自動で取り込まれるので、無駄な入力をしなくて済みます。

経理業務の入力で一番面倒なのは、現金取引です。

現金取引を極力少なくすることで、経理業務というのは効率化ができます。

個人事業は事業用のネット口座を使う

個人事業主の場合、私用の口座と事業用の口座は絶対に区別しましょう。

区別ができていないと、入力の際に事業にかかわる入出金なのか、私用にかかわる入出金なのかを判断しなくてなりません。

また、入力しなくてはならない件数も増加します。

会計freeeに連動する預金口座を、事業専用口座にしておけば余計な手間はかかりません。

入金管理・支払管理機能を使う

会計freeeでは、会計ソフトの中に入金管理と支払管理の機能が含まれています。

例えば、掛け売上を登録する際に、得意先と入金期日を登録しておくと、入金期日が過ぎたものについてアラートが出る仕組みになっています。

会計ソフトと入金管理・支払管理を別にしているケースはよくありますが、会計freeeでは入金管理と支払管理が会計ソフト内で完結します。

入金管理・支払管理の効率化も可能となっています。

 

以下のとおり、期日超過のものについてはアラートが出ます。

売掛金の入金があった場合、未決済の取引一覧から選択して登録することで決済登録を簡単に行うことができます。

どの取引を消し込むのかは、自動で推測してくれる機能があります。

自動推測の結果で間違いなければ、登録を押すだけです。

↓推測された取引登録画面

決済登録が終わると、入金超過のアラートが消えて、決済が完了した取引になります。

別の機会に解説しますが、会計freeeでは請求書の発行機能もあり、会計freeeで請求書を発行すると売上の登録・入金期日の登録が自動で行われます。

会計freeeのアプリを使う

会計freeeにはスマホ用のアプリがあり、アプリを使って取引の登録もできます。

ちょっと空いた時間にスマホのアプリで取引登録できるので便利です。

また、入金があった場合はインターネットバンキングへアクセスせずに、スマホアプリで口座を同期すればどこからの入金かすぐにわかりますので、その場で決済登録をすることもできます。

(入金があった場合にメールで通知してくれるネットバンキングを利用すると便利です。)

最後に(ネットバンクの補償について)

ネットバンキングを使うとセキュリティが心配という方も少なからずいるかと思いますが、各金融機関では個人・法人ともに不正アクセスによる損害の全部または一部を補償する規定があります。

補償金額は金融機関によって異なりますので、ネットバンキング選びの参考にしてみてください。

〈参考〉

・八十二銀行 個人:無過失で全額補償 法人:1,000万円まで

・楽天銀行 個人:無過失で全額補償 法人:1,200万円まで

・ジャパンネット銀行:個人:無過失で全額補償 法人:5,000万円まで

※執筆時点の情報ですので、ご利用にあたっては必ず最新の情報を利用金融機関でご確認ください。

 

以上、預金口座の帳簿付け(経理)の効率化についての解説でした。

ネットバンキングと会計freeeを連携して、経理業務の効率化を図りましょう!

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